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備前焼の器あるある話

備前焼は釉薬を使っているわけでなし、細工をこらしているわけ でなし、あんなに地味な焼き物がどうしてあんなに高価なのか?
と、疑問に思われている方がいらっしゃると思います。
私もかつてはそのひとりでした。
お抹茶碗など、名の通った作家さんの一品物になると、お値段は あってないようなものです。
非売品というものもあります。
もちろん、それは他の焼き物にも共通している事で備前焼が特別 ということではありません。
備前焼が他の焼き物のと大きくことなるのは、無釉薬で焼成する ことにあります。
(中には使うものもあるらしいのですが、ここでは触れません)

備前土について調べてみると

今、手元に20年前に発行された焼き物の本があります。
これによりますと、備前の土は伊部(岡山県伊部市) の田の下に層をなしている土を使っているとあります。
農閑期に田の底から掘出して細かく砕きます。
そして練り込み、陽の当たらない場所に寝かせて使うと記述 されています。
ごく、最近の情報では、現在の備前焼に使われる土は、 「ヒヨセ」と呼ばれれる木節系の粘土なのだそうです。
ヒヨセは熊山山系(伊部、香登地区の北に位置)洪積世から 沖積世に雨水に洗われて流出し、低地に溜まった二次粘土層で、 別名を田土とも呼ばれるように伊部を中心とした田畑の地下 1〜3mから採掘されます。(この辺は今も変りませんね)
ただ採掘個所は伊部周辺に点在していますが、熊山山系が あまり大きくないことと、室町後期から採掘されて、使用され 続けられている為に現在は非常に少なくなっているということです。

備前土にも採取した場所なりの個性がある

また、田土(ヒヨセ)も、採掘される場所によって、内容物が さまざまで陶芸家は良質の粘土を手に入れるために苦労し、 また、現実問題として良質の物はほとんど無いと言う状態 らしいので、採取した土の性格や特質をつかみ、それらを 生かした作品を作ること、焼成りをすることに心を砕いている ようです。
良質のヒヨセは、そのまま単味で使用しするそうですが、 性格の違う原土を2、3種類ブレンドして使うこともあるとの ことです。
これ以上のことは、企業秘密なので追求できませんが、(笑) いずれにしても、自然のものを素材として完成させる備前焼 ですから、この土の問題だけでなく、窯を焚く際の割り木の問題 など厳しい現実だと思います。

備前土は市販されてるらしい

備前原土・ヒヨセの平均的化学組成は 珪酸分60〜 65パーセント、アルミナ分18〜22パーセント、鉄分 1.5〜2.5パーセント、アルカリの合計3〜4 パーセントです。
専門的には、せっ器質粘土と言うのだそうです。


ちなみに陶芸.comさんで、備前土と萩土10kg単位で お値段を調べてみました。
備前2,835円、萩1,890円でした。
かなり開きがあります。

希少な備前土で作る備前焼が効果なのも納得

向こう3年分くらいの土を確保している作家さんの話しも聞きます が、若い作家たちはいろんな土を混ぜる試みを始めたようです。
新しい備前焼を作ろうと意欲満々の彼らに期待大ですし、 密かに私も目論んでいます。(秘)
以上のようなことで、備前土とはどんな土なのかおわかり いただけたかと思います。
それに附随して、備前焼が高価なことも弱冠ご理解 いただけたかと・・・
追記/実は、この記事を書いたのは2004年のことですが、2009年、改めて陶芸.comさんで陶土の価格を調べてみましたが、当時の価格のままでした。
ありがたいですね。
備前焼に注いだビールの泡が細かいのは、備前焼きから電磁波が、出ているのだとか。。。

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